日本一のボランティア先進県を目指して
鳥取県が、平成28年4月11日(月)、鳥取県立福祉人材研修センターで、県内で初めてのユニバーサルデザイン(UD)タクシー研修を行った。東京、大阪以外では初めての開催となる。
鳥取県は、日本一のボランティア先進県を目指して、日本財団とともに様々なプロジェクトを実施している。その一つが、UDタクシーの導入だ。UDタクシーの導入をきっかけに、誰もが移動しやすい地域交通のモデル作りを行うというもの。
UDタクシーの導入については、ソフト面の人材育成、ハード面のUDタクシー車両導入の課題があるが、今回の研修では、タクシードライバー向けの研修を行った。
UDタクシー、デビューは日本パラ陸上大会!
研修は、鳥取県ハイヤータクシー協会、日本財団が主催したもので、東部地区タクシードライバーが対象。
東部地区は、4月29日(金)~5月1日(日)まで第27回日本パラ陸上競技選手権大会が開催される。その大会開催に合わせてUDタクシー約100台を先行して導入し、運営活用されることになっている。
日本財団パラリンピックサポートセンター顧問の垣内俊哉(かきうち としや)氏、鳥取県ハイヤータクシー協会副会長の澤耕司(さわ こうじ)氏、全国福祉輸送サービス協会専任講師の松村美枝子(まつむら みえこ)氏を講師に迎えて行われた。
9:00~17:00で、前半ではUDタクシーにおける接遇対応の留意点や緊急時の対応を講義形式で学び、後半ではUDタクシーの乗降方法、車いすの取り扱い、障がい疑似体験など、より実践的な研修が行われた。
鳥取県では、日本財団から支援を受けて、今後平成27~32年の5年間で、県内のタクシー200台をUDタクシーにする目標を掲げている。
ユニバーサルドライバー研修、再び
今回の研修で、講師を務めた全国福祉輸送サービス協会(全福協)では、平成14年から24年まで、タクシードライバー向けの福祉サービスに対応するための研修を行っていた。しかし、タクシードライバーの実情に合っておらず、ドライバーの受講者が減少していたため、平成25年に中止された。
近年、高齢化社会が進み、公共交通としてのタクシーの需要が高まる中、高齢者や障がい者に対応できるタクシーの必要性が見直されてきた。全福協は「タクシー乗務員バリアフリー研修カリキュラム開発委員会」を平成22年に立ち上げ、検討を重ねながら現在のユニバーサルドライバー研修が誕生した。
鳥取県では、今回の研修を皮切りに、県内各地で研修を実施していく。また、UDタクシーを広く知ってもらうとともに、ドライバーへの研修を充実させ、自治体と連携し、タクシー乗り場のバリアフリーに対応したものに整備していくなど、ユニバーサル社会の実現を目指している。
(画像はプレスリリースより)

一般財団法人 全国福祉輸送サービス協会(ブログ)
http://ud-kensyu.or.jp/blog/post-76/鳥取県「ユニバーサルドライバー研修を県内初開催します!」
http://db.pref.tottori.jp/pressrelease.nsf/鳥取県「日本財団と連携した共生社会プロジェクト関連事業」
http://www.pref.tottori.lg.jp/鳥取県×日本財団共同プロジェクトに係る当面の予定
http://www.pref.tottori.lg.jp/日本パラ陸上競技連盟
http://www.jaafd.org/