プロドライバーの健康管理を具体的に支援
国土交通省中部運輸局自動車技術安全部は、平成28年4月より全国に先駆け、運送事業者における健康管理を支援する「健康管理支援事業」を開始した。
これは、バス・トラック・タクシーの関係各協会、全国健康保険協会(協会けんぽ)各支部、総合健康保険組合および健康管理支援企業等と連携して実施するものだ。
具体的には、まず運送事業者における健康管理の取組状況を研修やセミナーなどを通じて把握することから始め、その取組状況に応じた支援を行う。また、プロドライバーの健康管理をサポートしている企業を随時募集していく。
健康状態を把握し疾病の早期発見と予防へ
支援の内容は、第1ステップとして「健康管理マニュアルの活用」から始める。定期健康診断などにより運転者の疾病を把握し、医師の診断や面接指導を行う。その上で就業上の措置を決定し、医師などから改善指導を義務づける。
次に第2ステップとして「特定健診、特定保健指導の活用」を行い、さらに第3ステップとして「データ ヘルスの取り組み」へと進んでいき、プロドライバーの体調不良を早期に発見し、疾病の予防につなげていく。
今年は、2月に軽井沢スキーバス事故が発生し、またプロドライバーではなかったが、同じく2月に大阪梅田で運転中に疾病により意識を失ったとみられるドライバーが車を暴走させ、何人もの死傷者がでた。
乗客の命を預かるバスやタクシーといった運送事業者の場合、ハンドルを握る責任は特に重い。不幸な事故を引き起こさないよう、常日頃から自身の健康管理には充分注意したいところだ。
(画像はプレスリリースより)

国土交通省中部運輸局自動車技術安全部プレスリリース
http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/kisya015/