小型車と中型車を普通車として一本化
内閣府沖縄総合事務所運輸部は1日、沖縄県離島部におけるタクシー運賃の改定を決定し、改定された運賃の公示を行った。
今回の改定では、これまで小型車と中型車で異なっていた料金体系を普通車として一本化し、初乗り運賃上限額を現行の中型車の上限額と同じ460円で統一した。一方で加算運賃については、現行の小型車では上限額365mごとに60円、中型車の上限額291mごとに70円を、上限額341mごとに60円と統一した。
なお、初乗り距離1.167kmに変更はなく、大型車と特定大型車の料金体系については現行のままで変更はない。今回公示された改定運賃は、平成28年10月1日(土)より適用される。
運転者の労働条件改善のための改定
今回の運賃改定について同事務所では、運転者の労働条件を改善しタクシーサービスの質を維持するため、としている。タクシー事業者の経営悪化などにより、人件費にしわ寄せがいかないよう、実質的な値上げ改定となったわけだ。
沖縄県の離島部では、タクシーの利用者は主に観光客となる。今回の改定によって具体的にどの程度の値上げになるかというと、たとえば宮古島の宮古空港から観光スポットである東平安名崎までの利用料金は、小型車の場合現行の3,610円から3,880円となる。
運賃が値上げとなると、利用者の足が遠のくことも懸念されるが、それでも離島部の公共交通は実質的にタクシーだけだ。今回の運賃改定が、運転者の労働条件改善にしっかりと結びつくことを期待したい。

内閣府沖縄総合事務所運輸部プレスリリース
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