業務に必要なライセンスを所持していないことなどが理由
世界的にタクシー配車サービスを展開している米国ウーバー・テクノロジーズは18日、タイの首都バンコクで展開していたバイクタクシーの配車サービス「ウーバーMOTO」の業務を停止した。
これは、タイ政府当局の中止命令によるものだ。タイの運輸省は「ウーバーMOTO」のライダーはタクシー業務を行うために必要なライセンスを所持しておらず、また業務用として登録されていないバイクを使用しているなどの法令違反があるためとしている。
同社は当局の中止命令を受けて「ウーバーMOTO」の業務を停止したが、バイクではない自動車によるタクシー配車サービスは継続している。また、この業務停止は一時的なもので、政府当局とバイクタクシー配車サービスについて新しいルールを構築する話し合いを始めているとしている。
シェアを広げるも問題も多い配車サービス
ライドシェアを活用したタクシー配車サービスを提供する同社は、2014年にタイに進出した。それ以来、タイ政府当局はタクシー業務に関わるライセンスの問題や、料金に不正があったことなどを同社に警告してきたが、事態が改善されなかったため今回の中止命令に踏み切った。
同社は、自動車よりもバイクが日常の足として多用されている東南アジア各国で、バイクタクシーの展開を計画している。タイへの進出は、その足がかりともいえるものだ。バイクタクシーについては、同社は2012年にフランスで短期間のみ試験的に導入したが、本格的な導入はこのタイが初めてだった。
なお、タイにおいて同社の他にもシンガポールに本社を置くグラブタクシーがバイクタクシー配車サービス「グラブバイク」を展開しているが、こちらもタイ政府当局から中止命令を受けている。近年急激にシェアを広げてきたタクシーの配車サービスだが、やはり世界各地でさまざまな問題を引き起こしているようだ。

ウーバー・テクノロジーズホームページ
https://www.uber.com/