給料が一部未払いのまま従業員は解雇
宮城県仙台市の株式会社光タクシーとその関連会社である有限会社柳光自動車整備工場が、13日までに事業を停止した。その後、両社は自己破産申請手続きの準備に入っている。
光タクシーは昭和28年10月に会社を設立し、資本金は1,000万円、従業員数は約130名で、小型タクシーを71台保有している。
負債額は合計4億8,000万円とされ、両社の運転手ら約120名の従業員が12日付で解雇された。従業員の給料は一部未払いとなっており、両社の労働組合は臨時総会を開き、損害賠償を求めるなど今後の対応を協議した。
震災復興需要の落ち着きと地下鉄開業の影響も受けたか
内閣府が公表した平成28年4月の景気ウォッチャー調査でも、調査対象となったタクシードライバーたちのコメントからは相変わらず業界全体の厳しい状況がうかがい知れる。
両社の所在地である宮城県仙台市も、近年東日本大震災の復興事業による需要の拡大は多少あったものの、その後復興需要が落ち着き、さらに仙台市内での新しい地下鉄開業なども重なってタクシー需要は縮小傾向にあり、その影響が避けられなかったようだ。
しかし、60年以上の歴史を持ち、地元で長らく親しまれてきた老舗タクシー会社の倒産は、各方面に衝撃を与えている。地域では、今後さらに倒産する事業者が現れるのではないかという懸念の声も聞こえており、業界全体の厳しい状況は続くとみられている。

株式会社光タクシーホームページ
http://www.hikaritaxi.jp/