整備士の人材確保が難しくなっている
国土交通省は15日、「自動車整備人材の確保・育成に関する検討会」の報告書を公表した。報告書は、今後の自動車整備業の人材確保・育成に関する取り組みについて取りまとめた内容となっている。
この検討会は、整備要員の高齢化が進行しているにも関わらず、整備士を目指す若者が激減しており、近い将来自動車整備士の人材不足が顕著化するであろうという現状を踏まえ、開催されていたものだ。
有識者や整備業界関係者、販売業界関係者、製造業界関係者などにより構成されたメンバーにより、平成27年6月18日から平成28年3月14日にわたり合計5回の検討会が開催され、同省がその内容を取りまとめて報告書とし、今回の公表に至った。
現在の整備士は魅力ある職業といえるのか
報告書では、検討事項としてまず整備士の労働環境、待遇の現状、課題の把握をあげ、整備士は他業種に比べても給与に対する不満度が高く、また長時間労働が常態化し休みをとりづらいといった実態から、その課題を検討している。
さらに、待遇改善に係る先進事例および女性整備士等が活躍している好事例を提示し、そこから今後の検討の方向性として、課題を整備業界全体や個々の事業者間でも共有することなどを示している。
自動車整備士は、車の安全確保のためになくてはならない職種だ。プロのドライバーも、専門知識を有するプロの整備士のおかげで、日々安全に走行できているはずだ。整備士という職種が抱える問題を、ドライバーも決して他人事だと考えるべきではないだろう。
(画像は添付資料より)

国土交通省プレスリリース
http://www.mlit.go.jp/report/press/国土交通省添付資料別紙
http://www.mlit.go.jp/common/001127704.pdf