心肺停止の男性を救命
神戸市は心肺停止の男性の救命活動にあたった男女2名に対し、市長表彰「花時計賞」を贈呈することを決定し、平成27年9月3日に兵庫消防署にて伝達式が行われた。
同年7月3日夜、神戸市内を走行していたタクシー運転手の男性(68)は突然意識を失い、乗っていたタクシーが街路樹に衝突した。この事故を目撃した看護師の杉本聰美(さとみ)さん(34)は男性の心肺が停止していることを確認すると、すぐに心臓マッサージをはじめた。また、周囲の人に救急車とAEDの手配を指示した。その後、AEDを持って駆けつけた岡健介さん(31)とともに電気ショックを行い、心臓マッサージを継続し救急隊に引き継いだ。
タクシーを運転していた男性は、2人の迅速かつ的確な対応により、後遺症もなく翌月に退院し、社会復帰を果たしたという。
2人は「花時計賞」を受賞
日常生活における善行に対して市長から与えられる「花時計賞」は、善行を社会に広め、幸せな地域の創造を目的としている。竹田雅洋署長は伝達式で、「お手本のような救命の連鎖だった」と述べた。受賞をうけて、杉本さんと岡さんはそれぞれ「絶対に助けたいという一心だった」、「周りの人のサポートで、命を救うことができた」と答えた。
AEDで命を救う
もし自分目の前で心停止を起こして人が倒れていたら、どのようにして助けたらよいのだろうか。公益財団法人「日本心臓財団」のHPによれば、応急手当の手順は3つある。119番通報とAEDの要請、心臓マッサージ(胸骨圧迫)と電気ショックだという。心停止をした人の応急処置は1秒を争うので、迅速な対応が救命の可能性を握っているといえる。
倒れた人の反応がなかったら、まずは恐れずにアクションを起こして欲しいという。もし心停止でなかったとしても、心臓マッサージをしてしまって状態が悪化することはない。またAEDを使えば、自動で電気ショックを与えるべきか判断をしてくれるので、直ちに行動してほしいという。

神戸市
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2015/08/20150828913301.html日本心臓財団
http://www.jhf.or.jp/