世界で進む、緊急通報システム
ボッシュは、2016年6月8日、2016年年次報告記者会見を行い、今年度の方針を明らかにした。注目したいのは、日本でもeCall(自動緊急通報)サービスを2016年末に開始するということだ。
「eCall」とは、自動車事故が発生した際に、自動で警察や消防などの緊急対応機関に緊急通報を行うシステムのこと。ヨーロッパでは、同システムの普及が進んでおり、2018年4月からは新型車へ搭載することが義務化される。
また、ロシアでも同様の緊急通報システム「ERA-GLONASS」の導入が進んでいる。ロシアでも2017年1月からロシアで販売されるすべての新型車への搭載が義務化される。(総務省)
車両データを素早くセンターへ
ボッシュは、この「eCall」自動緊急通報サービスをすでに世界41か国で提供しており、日本では2016年末のサービス開始が予定されている。ボッシュのeCallサービスは、エアバッグを作動させるのと同じセンサーを通じて起動。車両はeCallを通じて、場所・時刻・走行方向などの事故に関するデータをボッシュ監視センターに送信。
さらに、最寄りの警察や消防も特定し、救急車との音声接続を行うことになる。事故の影響で、eCallが作動しても音声でのやり取りができない場合は、ボッシュの従業員が救急隊員に直接通報することになる。
後付けも可能で、幅広く対応
ボッシュのeCallサービスは、新車購入時の装備だけではなく、シガーライターソケットに挿入する後付け可能な製品もある。
専用のアプリをインストールしたスマートフォンとBluetoothで車両とつなぐことで、衝突などの強い衝撃を感知した際には、コールセンターにつながり、車が危険な状況下にあることを知らせてくれる仕組み。ボッシュは製品だけでなく、実際に緊急通報するための通信サービスも提供する。
(画像はプレスリリースより)

BOSCH プレスリリース
http://www.bosch.co.jp/press/rbjp-1606-02/総務省
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/